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アリゾナ州にある死火山を買い取り、火口内部に太陽光や月光を知覚できる光の部屋を設置するという壮大な「ローデン・クレーター」プロジェクトのためのプランを版画作品としたもの。長いトンネル状の廊下で結ばれた部屋の中に、太陽の姿がピンホールカメラの原理によって映し出され、月が8.85年周期でトンネルの奥まで光が届くといった一種の天文観測装置ともいえる大規模な体験型の作品の着工からすでに25年、完成は21世紀中を目指している。完成後に実際に体験しに行くことを計画しながら、壮大な夢を共有するのも楽しいに違いない
ジェームズ・タレル
James Turrell
エッチング/アクアチント/フォト=エッチング/ドライポイント/ソフトグラントエッチング
etching/aquatint/photo=etching/drypoint/soft ground etching
1943年 アメリカ合衆国のロサンジェルスに生まれる。大学で知覚心理学、自然科学、美術史を学ぶ 1966年 ロサンジェルスのスタジオで光を使用した実験的な作品を制作しはじめる 1960年代末 アメリカ航空宇宙局内の航空研究所で研究を行う 1969年 サンタモニカのスタジオで、光のインスタレーション『WEDGWORK』を発表 1970年代後半 小火山のクレーターの地下にある通路を掘り、天体運行が昼間でも見えるようなスクリーンの地下施設を作り上げようという『ローデン・クレーター計画』を立ち上げる 1980年 ホイットニー美術館で個展 1982年 自然光に蛍光灯の光をあわせたインタスレーション『レイザー』を発表 1983年 網膜に残像として残る光のインスタレーション『プレアデス』を発表 1984年 サンフランシスコで暗闇の部屋の奥に箱型の空間をつくり、その空間だけを光で充満させたインスタレーション『TRACEELEMENT』を発表 パリ近代美術館で個展 1990年 NY近代美術館で個展 1992年 『テレフォン・プース』や『ライト・サロン』を制作。個人が1人で体験する<パーセプチュアル・セル>シリーズを展開していく 1993年 同シリーズの『ガスワークス』を制作 1994年 ロンドンのヘイワード画廊で個展 1995年 水戸芸術館などで個展 1998年 埼玉県立美術館、名古屋市美術館、世田谷美術館で回顧展が巡回